抄録
野鳥(ビロードキンクロ)の糞便から, 鶏腎細胞(CKC)に円形化のCPEを生ずるウイルスを分離した. このウイルスは, 間接蛍光抗体法(IFA)で抗ウシロタウイルス血清と反応し, また, 通常の方法でCKC上に明瞭なプラックを形成した. プラックサイズ(小, 中, 大)の違いから, プラッククローニングにより3つのクローンを選択した. 中和試験においては3クローンに違いは認められなかったが, SDS-PAGEの二本鎖(ds) RNA泳動パターンでやや差がみられた. CPE, IFA, ウイルス粒子形態, 及びdsRNA泳動パターンから, 分離ウイルスをA群に属するトリロタウイルスであると同定した. 発育鶏卵へ接種したところ, 卵黄嚢内接種により, 3クローンとも鶏胚を死亡させた.