抄録
馬におけるゲタウイルスの空気伝播を調べるため, 7頭の実験馬に103.0~107.0TCID50のゲタウイルスMI-110株を鼻腔内接種した. 全ての実験馬で中和抗体が産生され, ウイルス感染が確認された. 104.0l;TCID50以上のウイルス接種馬では, 発熱, 発疹, 水様性鼻汁, リンパ球減少症, 単球増多症が認められた. 105.0l;TCID50以上のウイルス接種馬では, 105.0l;TCID50/0.2ml以下のウイルス血症が認められた. 107.0l;TCID50のウイルス接種馬では, 鼻腔スワブから103.0l;TCID50/ml以下のウイルスが分離された. これらの結果から, 大量のウイルスによる鼻腔内感染がない限り野外感染馬の鼻腔内からのウイルス排他量は非常に少ないことが想定され, ゲタウイルスによる馬から馬への空気伝播は野外ではまれと考えられた.