Journal of Veterinary Medical Science
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日本ウズラにおけるToxocara canis幼虫の感染実験
中村 悟外山 朋子早坂 駿哉亀山 康彦丸山 総一勝部 泰次
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1991 年 53 巻 5 号 p. 865-872

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抄録

Toxocara canisの感染幼虫包蔵卵1,500個, 4,000個, 15,000個, を日本ウズラに経口投与し, 諸臓器における幼虫の寄生状況ならびに病変について検討したところ, 肝臓で7~3,346隻, 筋肉(胸部・脚部)で1~288隻, その他心臓, 筋胃, 脳, 眼球からも少数の幼虫が検出された. 4,000個, 15,000個投与群では, 投与後12時間目より肝臓表面および割面に白斑が出現し, 組織学的には, 投与後6時間目より肝臓組織の壊死巣および軽度の白血球の浸潤が観察された. 投与後3日目では肉芽腫様病変, 30日目では結節性細胞集簇が形成された. 病変の程度は, 時間の経過, ならびに投与虫卵数の増加にともなって顕著となる傾向にあった.

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