抄録
わが国の動物におけるListeria属菌の保有実態を把握するため, ウシ, ブタ, ニワトリ, イヌ, ネコ, およびネズミのふん便または腸内容物計1,705検体を対象に調査を行った. 菌の分離はPBSを用いて4℃で4~6週間増菌後に選択分離培地にOxford寒天培地を用いて行った. L.monocutogenesはウシで1.9%, ブタで0.6%, イヌで0.9%, ネズミでは6.5%の陽性率であった. しかし, ニワトリとネコからは分離されなかった. その他のListeria属菌ではL.innocuaが大部分を占めた. 分離されたL.monocytogenesの血清型は6種以上に分類され, 最も多かったのは1/2cであったが, ヒト症例からよく検出される1/2a, 1/2b, 4bの3菌型を合計すると全体の50%を占めていた.