Journal of Veterinary Medical Science
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アフラトキシンB1に汚染された飼料を給餌されていた鶏の血漿中からのアフラトキシンB1の検出(短報)
平野 孝一足立 吉數石橋 幸子末吉 益雄Bintvihok Anong熊澤 教眞
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1991 年 53 巻 6 号 p. 1083-1085

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抄録
野外において飼料用トウモロコシのアフラトキシンB1(AFB1)汚染を調査していたところ, ある養鶏場でAFB1に汚染されているトウモロコシが見つかった. 高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による検索で, そのトウモロコシは10.8±4.1 ng/g (平均値±標準誤差, n=3)のAFB1を含んでいた. このトウモロコシを含む自家配合飼料を長期間与えられていた採卵鶏(シェーバースタークロス2288)の血漿中のAFB1をHPLC及び酵素免疫測定法(ELISA)によって検査した. その結果, 汚染トウモロコシを68.2%配合された飼料を与えられていた鶏の血漿からHPLCでは12.3±1.8 pg/ml(n=2), ELISAでは2.3±0.2 pg/ml(n=3)のAFB1が検出された. 一方, 汚染トウモロコシを61.7%配合された飼料を与えられていた鶏の血漿からはAFB1がHPLCでは検出されなかったが, ELISAでは検出され, その値は1.2±0.3 pg/ml(n=3)であった.
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