Journal of Veterinary Medical Science
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FIP罹患ネコの局所炎症反応部位におけるインターロイキン1α mRNA発現細胞
長谷川 貴史長谷川 篤彦
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1991 年 53 巻 6 号 p. 995-999

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抄録
ビオチン化ヒトインターロイキン1α(IL- 1α) cDNAをプローブとしたin situハイブリダイゼーション法を用い, FIPと病理学的に診断された49症例のIL-1αmRNA発現細胞の分布を検索した. 個体差はあるもののFIP罹患ネコでは, IL-1αmRNA発現細胞は大網を含めた臓側腹膜, リンパ組織, 肝臓, 腎臓, 膵臓, 消化管, 肺, 胸膜, 脳, 眼結膜, 骨髄など種々の臓器に観察された. その多くはFIPの主病変部である臓側腹膜の局所炎症反応部に分布していた(27.8±5.1/mm2). 形態学的検査によりこれらの細胞は浸潤性マクロファージであることが示唆された. しかし, 他の臓器ではIL-1αmRNA発現マクロファージは少なかった. 以上のことより, 臓側腹膜局所炎症反応部の浸潤性マクロファージより産生されたIL-1αはFIP炎症反応の誘導と進展に重要な役割を果たしていることが示唆された.
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© 社団法人 日本獣医学会
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