Journal of Veterinary Medical Science
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日本における馬の運動ニューロン病(短報)
桑村 充岩城 正枝山手 丈至小谷 猛夫佐久間 貞重山下 暁子
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1994 年 56 巻 1 号 p. 195-197

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抄録

9歳の雄馬が削痩, 振戦, 虚弱症状を呈し安楽死された. 病理組織学的検索により, 脊髄腹角神経細胞の腫大, 色質融解, 脱落ならびに腹根軸索の変性が認められた. 変性神経細胞に好酸性細胞質封入体が見られ, これは超微形態学的には高電子密度の顆粒状物質および少数の小胞の集簇から成っていた. 細胞質封入体は抗ユビキチン抗体に対し免疫陽性を示した. 本例は近年北米および英国で報告された馬運動ニューロン病と診断された.

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