抄録
鹿児島県下のブロイラー農場で入雛から出荷まで1週間ごとに雛を得て, その盲腸内容中のCampylobacter jejuniを, DNA-DNAハイブリダイゼーション法を用いて調査を行った. 入雛直後の雛20羽中7羽(35%)がC. jejuni陽性を示し, 週齢が進むにつれて陽性率が上昇した. このことから, 雛の一部はすでに入雛時にC. jejuniを保菌している可能性が示唆された. 増菌法によって入雛から3週齢まで調査を行った場合C. jejuniは全く検出できなかったが, 同じ検体をDNA-DNAハイブリダイゼーション法で調査するとC. jejuni陽性を示す例が存在した. このことから, DND-DNAハイブリダイゼーシヨン法は増菌法よりも高感度であると考えられた.