抄録
マレック病ウイルス(MDV)由来リンパ腫株化細胞 MDCC-MSB1(MSB1)と PR1(RP1)の5-アザシチジン(5-AzC)処理によってMSB1ではBamHI-Hなどの領域からのmRNA合成が増加するが, RP1では変化しない. また, 5-AzC処理MSB1のMDV DNAのBamHI-H領域にはDNasel高感受性部位が出現するが, 5-AzC処理RP1では見られない. DNasel高感受性部位の出現はヌクレオソーム構造の変化を示し, この変化とMSB1でのmRNA合成の増加との関連が示唆された.