抄録
除タンパク質操作が自動化された自動カラムスイッチング高速液体クロマトグラフィー法により宮崎県下の黒毛和種肥育牛の血清中ビタミンA及びビタミンEを測定した結果, 宮崎県下の黒毛和種肥育牛の多くは, 肥育前期に, 適量のβカロチン及びビタミンA, 低量のビタミンEを含有している飼料とビタミンA補給剤を, 肥育中後期に, 低量のβカロチン, ビタミンA及びビタミンEを含有している飼料をそれぞれ与えられていることが示唆された. よって, ビタミンA及びビタミンE欠乏症による経済的損失を未然に防ぐために, 宮崎県下の黒毛和種肥育牛生産農家は, 肥育全期に渡って肥育牛の血清中ビタミンA及びビタミンEをモニターリングする必要があると思われる.