航空エンジン燃焼器内の数値解析においてモデル化が必須な燃料の「微粒化」と「蒸発」に関して筆者らが行っている大規模解析による研究例から,その可視化についての紹介を行う.筆者らは気液界面を考慮したVoF法ベースの解析ソルバを研究開発しており,微粒化の解析については最大で総セル312億セル,蒸発の解析については約22億セルを用いた大規模解析を行っている.双方の解析とも解析データの容量が莫大で,可視化に伴う一連の工程には解析それ自体以上のコストが必要となる場合もある.筆者らは,In-situ可視化や,三次元データから等値面データへの変換などの処理を通して,大規模データにおいても,モデル化のアイデアを創出につながる,ストレスのないスムーズな可視化環境を達成した.