建築と風の問題には,建物に作用する風荷重や風振動のような構造的な問題から,ビル風や都市内の熱や汚染物質の拡散のような環境的な問題まで,様々なものがある.本稿では,建築分野におけるCFDと風洞技術の連携の現状と課題について概説する.連携の形態としては,①CFDの検証(Validation)のために風洞実験結果の使用,②CFDのモデルの高度化・改良のための風洞実験の利用,③相互のスケールの補完,④風洞実験を効率化・高度化するためのCFDの利用,の4つが考えられる.それぞれの方法の特徴を理解した上で,相互を補完的に利用していくことが今後も重要である.