日本暖地畜産学会報
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総説
焼酎粕の飼料利用
林 國興
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キーワード: 家畜, 焼酎粕, 飼料
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2012 年 55 巻 2 号 p. 101-107

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抄録
焼酎粕は、水分が多いことを除けば、比較的良質の飼料原料であり、焼酎生産地帯においては昭和47年頃まで液状飼料として広く利用されてきた。焼酎粕の成分は原料によって異なるが、水分は、芋焼酎粕は約95%、麦焼酎粕は約92%、米焼酎粕は約92%である。乾物当りで示せばタンパク質が多く、水分を取り除けば、飼料原料として十分利用可能である。飼料として利用するためには乾燥が最適である。現在では、乾燥を効率的に行うために先ず連続遠心分離機(デカンター)やスクリュープレスにより固液分離が行われている。固液分離により、固体部分(ケーキ)が、芋焼酎粕では約85%、麦焼酎粕では約65%となり、乾燥が効率的になる。ケーキは乾物含量が焼酎粕原液の3倍以上に増加し、乾燥せずそのまま家畜に与えられる場合もあるが、粘性があり、重く、そのため重労働を強いられ、使用する農家は少ない。乾燥焼酎粕は配合飼料の副原料として、すでに、一般に用いられている。固液分離後の液体部分は水分約60%程度にまで濃縮してTMRやリキッドフィーディングの原料あるいは配合飼料原料として用いられる。濃縮することにより運搬や貯蔵が容易になるだけでなく保存性も良くなる。現在では、このような焼酎粕の加工形態が一般的になっている。また、焼酎粕には成長促進効果など各種の機能性があることが分かってきており焼酎粕の飼料利用を後押ししている。
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© 2012年 日本暖地畜産学会
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