日本暖地畜産学会報
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原著論文(短報論文)
飼料用大麦の穂形状の違いが黒毛和種育成牛における 嗜好性に及ぼす影響
服部 育男神谷 充塔野岡 卓司加藤 直樹林 義朗細田 謙次
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2017 年 60 巻 1 号 p. 47-50

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抄録

飼料用オオムギ適性品種選定の一環として,穂に付随する芒の形状の違いが黒毛和種育成牛にお ける嗜好性に及ぼす影響を検討した.オオムギ品種はるか二条( 普通芒) およびその無芒,三叉芒の準同質遺伝子 系統の3 品種・系統を用い,乾草およびサイレージを調製し,一対比較法による嗜好度を調査した.乾草において 三叉芒の粗タンパク質含量はやや高く,繊維成分,TDN がやや低かった.嗜好性に品種・系統間で有意な差が認 められ,普通芒よりも無芒,三叉芒で平均嗜好度が高かった(P < 0.05).サイレージでは普通芒,無芒は良質な発 酵品質となり,三叉芒は不良な発酵品質であった.嗜好性については乾草と同様の傾向が認められた(P < 0.1).

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