日本暖地畜産学会報
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肥育後期飼料の甘藷配合量がかごしま黒豚の飼養成績および肉質に及ぼす影響
大小田 勉井之上 弘樹高橋 宏敬喜田 克憲多田 司井尻 大地大塚 彰
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2020 年 63 巻 2 号 p. 77-86

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抄録

体重約60kgの「かごしま黒豚」(バークシャー種去勢雄)27頭を,トウモロコシ・大豆粕主体の対照(0%)区と甘藷を10%,20%,30%配合した試験区に分け(6~7頭/区),TDN70%・CP13.5%の各試験飼料を制限給餌して,115kgに達した時点でと畜・解体した.甘藷配合量の増加に伴い,1 日増体量は0%区の602gから,20%および30%区の565gへと減少し,出荷日齢は10%区が最短で,30%区が最長であった.枝肉重量は20%区で最も低かったが、ロース断面積および上物率に負の影響はなかった.筋組織中の19種類の代謝物が甘藷給与に応答して有意に増減し,タンパク質代謝経路の変動が示唆された.食味評価においては,甘藷給与区では“香りの好ましさ”と“脂肪のサッパリさ”についての評価が高く,30%区では“噛み切りやすさ”,“咀嚼しやすさ”,“歯ごたえの好ましさ”についての評価が最も高かった.

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© 2020 日本暖地畜産学会
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