2022 年 65 巻 1 号 p. 9-15
20ヵ月齢の黒毛和種去勢牛12頭を3群に分け,粗飼料として稲ワラを給与する対照区,稲ワラの粗繊維含量の70%または85%を解砕竹粉サイレージ(以下,竹粉サイレージ)で代替する70%竹区および85%竹区に各区4頭を割り当てた.供試牛を28ヵ月齢で屠殺し,竹粉サイレージの給与割合が発育,行動,第一胃内pHならびに枝肉特性に及ぼす影響を検討した.70%竹区および85%竹区では21ヵ月齢で一時的に反芻行動が対照区よりも有意に低下した(P < 0.05)ものの,各月齢で体重に区間差は認められなかった.試験期間を通して粗飼料価指数(RVI)に区間差は認められず,第一胃内溶液pHは27ヵ月齢時の70%竹区で有意に低い値(P < 0.05)を示したものの,異常値ではなかった.70%竹区および85%竹区の枝肉成績は対照区のそれと遜色なかった.以上より,竹粉サイレージは20ヵ月齢以降黒毛和種去勢肥育牛の粗飼料として稲ワラの粗繊維含量の85%まで代替可能であることが明らかとなった.