2026 年 72 巻 2 号 p. 73-84
海虫類による木材蝕害状況を非破壊かつ正確に評価することを目的として,スギ無処理木材(心材,辺材),各種化学処理木材(クエン酸処理,フルフリルアルコール処理,グリオキザール樹脂処理)の海洋劣化程度を,目視および質量減少率,各試験材のX線CTスキャン画像を用いて算出した体積欠損率の計測により評価・比較した。その結果,体積欠損率による劣化評価では,蝕害が軽微な木材においても材内の劣化状況を反映した評価が可能であった。体積欠損率を用いて海洋暴露後の各種木材の劣化状況を解析した結果,心材が辺材よりも海虫抵抗性が高く,各種化学処理木材が無処理木材と比較して海虫抵抗性が高いことが確認された。