化学と教育
Online ISSN : 2424-1830
Print ISSN : 0386-2151
ISSN-L : 0386-2151
ヘッドライン:化学教育のバリアフリー化
マイノリティが研究に参加する意味
熊谷 晋一郎
著者情報
解説誌・一般情報誌 フリー

2016 年 64 巻 6 号 p. 276-279

詳細
抄録

バリアフリーの問題を考えるうえでは,「障害とは個人の中に宿る特徴である」とみなす医学モデルではなく,「障害とは主流派向けにデザインされた社会と少数派の身体との間に生じる摩擦である」ととらえる社会モデルの視点が欠かせない。教育や研究といった,学知の生産及び授受の現場がバリアフリーになることは,少数派にとって必要不可欠なだけでなく,健全な学知の発展にとっても必要不可欠な条件である。

著者関連情報
© 2016 公益社団法人 日本化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top