化学と教育
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ヘッドライン:生物発光と化学発光
発光生物の光る仕組みとその利用
近江谷 克裕
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2016 年 64 巻 8 号 p. 372-375

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抄録

ホタルの光に代表される生物発光は基質ルシフェリンの酸化に伴う化学反応の光である。酵素ルシフェラーゼによって効率よく光が生み出されることから冷光ともいわれる。未解明な生物発光の仕組みもあるが,8つのルシフェリンの構造が明らかとなり,それらの酸化反応を触媒するルシフェラーゼも明らかになりつつある。一方,生物発光はATPの定量化や細胞内の遺伝子発現の解析等,生命科学を支える重要な光である。

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© 2016 公益社団法人 日本化学会
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