49 巻 (2008) 2 号 p. 65-71
症例は77歳男性,大腸癌術後経過観察中のcomputed tomography(CT)にて肝細胞癌を認め切除した.肝切除後8カ月にて局所再発による閉塞性黄疸を認めた.Endoscopic nasal biliary drainage(ENBD)tube挿入後放射線照射50Gyを行った.終了後の内視鏡検査ではファーター乳頭から良好な胆汁流出を認め,ENBD抜去後退院した.放射線治療終了後14カ月,DCPは正常化しており,局所再発なく外来経過観察中である.肝細胞癌に対する放射線単独療法はガイドライン上にも記載がなく,その有効性は確認されていないが,手術拒否例,TACE不能例など症例によっては有効な治療法になると考えられる.