肝臓
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慢性肝性脳症における血中および腹水中アンモニア値の臨床的検討 (第一報)
熊田 博光竹内 和男小宅 映士中島 正男吉場 朗
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1980 年 21 巻 7 号 p. 837-845

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抄録
腹水を伴なった肝硬変例18例の静脈血中アンモニア値と腹水中アンモニア値を測定し,比較したところ15例(83%)に腹水中アンモニア値が,静脈血中アンモニア値より高値を示した.対象として癌性腹膜炎などの非肝硬変例7例についても同様に静脈血中および腹水中アンモニア値を測定したところ,肝硬変群とは,逆に7例中5例(71%)に静脈血中アンモニア値が腹水中アンモニア値より高値を示した(p<0.05).今回の我々の検討では,肝硬変の際,腹水中アンモニア値が静脈血中アンモニア値に比し高いため,一度に大量の腹水が血中に潅流されると,腹水中の高いアンモニアが血中に入り,ひいては静脈血中アンモニア値を上昇させることも肝性脳症を起こす1つの原因になると考えられた.
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© 社団法人 日本肝臓学会
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