一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
(一社)日本家政学会第54回大会
会議情報
性ホルモン分泌機能に及ぼす鉄欠乏の影響
赤澤 典子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 145

詳細
抄録

本研究は鉄欠乏動物を作成し、血清のテストステロン量や精巣の組織学的変化を観察し、鉄欠乏のそれらに及ぼす影響について検討した。鉄欠乏区では、対照区に比べ血清ヘモグロビン量、ヘマトクリット値や血清, 肝臓、脾臓中の鉄量は明らかに低値を示し、脾臓や心臓の肥大が認められ、明らかに鉄欠乏の状態を示した。これらのラットの精巣のライディヒ細胞は萎縮が見られ、血清のテストステロン量の低下が認められた。また鉄欠乏区では血清中の過酸化脂質(TBA値)は高値を示し、血清トリグリセリド, コレステロール量も著しく高い値を示した。鉄欠乏動物では性ホルモン分泌機能が低下することが認められ、それは鉄欠乏による酸化促進が影響していることが伺えた。

著者関連情報
© 2002 一般社団法人 日本家政学会
前の記事 次の記事
feedback
Top