一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
64回大会(2012年)
セッションID: 3P-30
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ポスターセッション 5月13日
名寄市における大学を拠点とした子育て支援事業の一環として取り組んだ食育事業の試み
*長谷部 幸子傳馬 淳一郎
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抄録
【目的】北海道北部に位置する人口約3万人の名寄市において、市立大学保健福祉学部栄養学科と短期大学部児童学科の教員・学生、市健康福祉部こども未来課職員、私立保育園栄養士が連携して子育て支援事業の一環として取り組んだ離乳食教室とおやつづくり教室について報告し、今後の名寄市における大学を拠点とした子育て支援事業における食育事業について検討することを目的とした。【方法】名寄市における子育て支援に関する社会資源情報の収集・分析を行った結果、食に関わる部分でニーズが高いと考えられた離乳食教室(これから離乳食を開始する月齢児の保護者が対象)と幼児のおやつづくり教室を2011年3月に実施した。参加者とスタッフとして関わった学生に実施した無記名自記式質問紙調査、観察記録、関係者へのインタビューの結果を検討した。【結果】参加者からは、離乳食や幼児のおやつの意味など基本的な知識を得ることができた、離乳食やおやつを実際に味わうことができ、味や舌触りなどを知ることができた、専門家に直接質問をすることができてよかったなどの内容に関する肯定的な意見と共に、同世代の母親同士で交流ができてよかったという意見などがあげられた。スタッフである市職員、栄養士、学生などからは通常の業務や大学の実習ではできない経験をすることができ、今後の業務などに生かすことができる内容であったなどの意見があげられた。公立大学の地域での貢献並びに学生に生きた教育現場を提供する視点からも、大学を拠点とした多機関と連携しての食育事業に今後も取り組んで行くことが必要であると考えられた。本研究は、平成22年度名寄市立大学特別枠支援による研究・事業費の交付を受けて行ったものである。
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