2015 年 39 巻 3 号 p. 787-790
慢性肩石灰性腱炎に対し体外衝撃波療法を行ったので,その臨床成績について報告する.対象は発症後6ヶ月以上経過した慢性肩石灰性腱炎152例162肩(男性44名,女性108名),平均年齢54.5才.衝撃波装置はDornier社製 Epos TMを用いた.治療成績評価には,単純X線所見,VAS,JOA スコア,UCLA スコア,Constant スコアを用いた.経過観察期間は平均13.8ヶ月であった.単純X線上,石灰の消失及び縮小は71.6%に認められ,治療前後のJOA スコアは73.8点から91.4点,UCLA スコアは18.2点から29.3点,Constant スコアは66.7点から89.5点と有意な改善を認めた.またVASはいずれも有意な改善を認めた.X線変化,各種臨床スコア,VASで有意な改善効果が示され,慢性肩石灰性腱炎に対する体外衝撃波療法は有用と考えられた.