抄録
【はじめに】投球動作の評価や指導では,スムースな体重移動が重要である.本研究は,投球動作中の身体重心位置の3 次元的な移動を客観的に評価し,投球メカニクスとの関連を調べた.
【方法】野球投手56名の投球動作を光学式モーションキャプチャ・システムで計測した.体表マーカの3次元位置より身体重心位置を算出し,肩・肘関節の角度とそれらに加わるストレスを算出した.
【結果】ステップ足設置時の体幹の早期回旋は投球方向への体重移動を妨げる要因となること,late cocking相で非投球側へ体重移動が増えるほど肘関節の最大内反トルクを増加させること,が明らかとなった.
【結論】投球動作中の身体重心位置の3次元的な移動を客観的に評価し,肩・肘関節への影響を調べた.投球障害予防やパフォーマンス向上に応用できる可能性がある.