抄録
本研究の目的は,後ろ向きに腱板断裂に対する手術症例の術前画像評価と実際に選択した修復手技の関連を検討することである.対象は182例183肩である.術前MR画像で断裂端の引き込みをわれわれの考案した分類で評価し,棘上・棘下筋における脂肪浸潤をGoutallier分類で評価した.手術は腱板断端を30N未満で引き寄せられる場合一次修復を,不可の場合DebeyrePatte法に変更した.小・中断裂は145肩であった.一次修復は全例可能であった.骨頭頂部から関節窩縁まで引き込まれた大・広範囲断裂は38肩で,4肩では30N未満で一次修復を行った.全例棘上・棘下筋はgrade IIであった.34肩では引き寄せは困難であり,DebeyrePatte変法に変更した.断裂腱板筋のGoutallier分類grade IIIまでの大・広範囲断裂症例では,DebeyrePatte変法術後の再断裂は少なかった.