抄録
当院では,コリジョンスポーツなど強い外力がかかるアスリートの反復性肩関節脱臼に対し,鏡視下Bankart修復術にHill-Sachs remplissage法を追加している.2015年以降,本術式を行った症例のうち術後1年以上経過した18例を対象とし,その術後成績などを調査した.種目は,ラグビー5例,柔道5例,その他8例.手術時年齢は,平均18.1歳.術後1年での可動域は,下垂位外旋が,手術側平均41.1° で,非手術側に比し約11° の制限が認められた.肩学会スポーツ能力評価法では,術後1年で平均93.5点に回復し,膝を治療中の1例以外の 17例(94%)が,スポーツ復帰を果たしていた.術後1年以上の経過観察で,再脱臼は認めなかった.Remplissage法を追加した鏡視下Bankart修復術は合併症が少なく,術後1年では軽度の外旋可動域の制限を伴うが,問題なくスポーツ活動に復帰していた.