抄録
Critical Shoulder Angle(以下CSA)において35度より大きいものは腱板断裂の危険因子と言われているが,腱板修復術後成績や再断裂に関する報告は少ない.本研究の目的は関節鏡下腱板修復術(以下ARCR)術後患者において,CSAと術後成績との関連性について調査検討することである.当院でARCRを施行し,術後1年時に,MRIにて評価した患者77例80肩を対象とした.術前評価として断裂サイズ,Global Fatty Degeneration Index(GFDI)など,術後臨床成績として術後1年JOAスコア,可動域,MRIでの再断裂などを評価した.CSAはCSA > 35群,CSA ≤ 35群に分け,再断裂は,再断裂なし群と再断裂群に分けた.再断裂の有無において,CSAは再断裂なし群34.6 ± 4.2度,再断裂群32.5 ± 3.7度で有意差を認めなかった.CSAにおいて統計学的検討を行ったところ,明らかな有意差は認めなかった.本研究の結果からは,短期的な経過においてCSAと臨床成績との関連は示唆されなかった.今後は術後単純X線写真にて評価を行うことを検討すべきであると考える.