抄録
肩関節に不安定性を有する症例は,不安定性を軽減させるための防御反応として,肩関節周囲筋の緊張を高めることで,不安定性により生じる痛みや脱臼不安感を回避している.この筋緊張の程度を評価する方法としてSwingテストを考案した.
対象は反復性前方不安定症例10例,10肩で,男性8例,女性2例,平均年齢21.4歳(16-40歳)であった.
Swingテストは,anterior apprehensionテスト時に下垂位から最大外転位まで15-20度毎に他動で外転させ,同時に他動にて肩を前後に揺すり,肩の前後への振れの程度を評価した.不安定性に対する防御反応として生じる肩周囲筋の筋緊張の亢進による振れの低下を健側と比較検討した.
10肩すべてがSwingテスト陽性を示した.特に外転80-100度付近では,体幹の肩周囲筋が過緊張し,振れをほぼ認めなかった.