抄録
烏口突起の接触および固定性を関節鏡視にて確認することで術後早期の骨癒合率が改善すると仮定し,鏡視補助下にBristow法を行い,その骨癒合率について検討した.
肩関節前方不安定症に対して,鏡視補助下Bristow法を行い,術後1年以上経過観察可能であった80例85肩を対象とした.烏口突起設置時に関節鏡で関節窩との接触と固定性を確認した.術後の骨癒合はCTで評価し分類した.術後3カ月で骨癒合82.4%,癒合不全9.4%,骨折3.5%,転位3.5%,術後6カ月でそれぞれ91.8%,1.2%,3.5%,3.5%となり,術後1年で変化はなかった.
過去に直視下Bristow法術後の烏口突起骨癒合率は術後3カ月で56.6%,術後1年で86.8%と報告した.鏡視補助下Bristow法では,骨癒合率が術後3カ月で82.4%,術後1年で91.8%と術後早期での骨癒合率が改善した.転位を来した3肩はスクリュー長が短いことに起因し,スクリュー長の選択は改善するべき問題と考えられた.