2025 年 49 巻 1 号 p. 238-241
肩腱板断裂の修復方法としてSuture bridge(SB)法が主流だが,近年,Triple row(TR)法の有用性も報告されている.本研究では,Stump分類(断裂腱断端の脆弱性の指標)Type 1+2とType 3の症例について両術式の臨床成績を比較し,TR法の有用性を検討した.当院で鏡視下腱板修復術を施行され,術後1年以上経過観察された128例(平均手術時年齢は65.8歳,平均経過観察期間は19.2か月)を対象とした.Stump分類Type 1+2の症例はTR群22例,SB群50例であり,再断裂率はTR群13.6%,SB群10.0%と有意差はなく,臨床スコアにおいても両群間に有意差は認められなかった.Type 3の症例はTR群20例,SB群36例であり,臨床スコアに両群間で有意差はなかったが,再断裂率はTR群5.0%,SB群30.6%と有意差を認め(p = 0.02),特に内側アンカー列での再断裂がSB法で25.0%に対しTR法は5.0%と低かった.腱断端の変性が進行した症例において,TR法の有効性が示唆された.