2025 年 49 巻 2 号 p. 452-456
近年RSAの上腕骨頚体角135度のinlay型上腕骨インプラントが開発されたが,その特徴は明らかになっていない.本研究ではその外方化の程度とscapular impingement の予防効果を検討した.対象は重度の関節窩骨欠損を有しない変形性または腱板断裂性肩関節症30肩である.全例CTを撮影し,三次元術前計画ソフトウェアを用いて,RSAのインプラントを仮想設置した.上腕骨側は,頚体角155度inlay(G),135度inlay(P),145度onlay(O),関節窩側は通常型(S)と外方化型(L)とし,組み合わせた6型(GS,GL,PS,PL,OS,OL)の外方化の程度を計測した.また内転,伸展,外旋,内旋の可動域をシミュレーションし比較検討した.外方化の程度は,GS, GL,PS,PL,OS,OL型 の順に大きくなり,PL型と他の型間に有意差を認めた.PL型の外方化の平均は1mmで,解剖学的位置とほぼ同等になることがわかった.いずれの可動域もPL型が最も有意に大きかった.これよりPL型はscapular impingement の予防に有用であるといえる.