2018 年 26 巻 3 号 p. 238-247
目的:日本人男性勤労者を対象に,「主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上とる」ことに関連する食行動を把握すること.
方法:2016年6月,運輸業者A社の従業員447人を対象に,横断的自己記入式質問紙調査を行った.質問紙では,主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上とる日の週内頻度とその他の食行動についてたずねた.主食・主菜・副菜を組み合わせた食事の週内頻度を回答し,勤務時間帯が同じ男性ドライバー360人を解析対象とした.主食・主菜・副菜を組み合わせた食事が週4日以上の者を「週内頻度高群」,週3日以下の者を「週内頻度低群」とし,この2群の属性と健康診断結果をt検定,χ2検定を用いて比較した.さらに主食・主菜・副菜を組み合わせた食事の週内頻度を従属変数,その他の食行動を独立変数とし,ロジスティック回帰分析を行った.
結果:主食・主菜・副菜を組み合わせた食事の週内頻度高群は154人(42.8%),週内頻度低群は206人(57.2%)で,週内頻度高群に配偶者を持つ者が多かった.多変量解析の結果,週内頻度高群では,昼食摂取頻度が「週に4日以上」の者〔オッズ比(95%信頼区間)=2.26(1.37-3.74)〕,食事回数が「1日3回」の者〔1.91(1.18-3.08)〕,遅い夕食が「なし」の者〔1.87(1.17-3.00)〕が多かった.
結論:主食・主菜・副菜を組み合わせた食事の摂取には,昼食摂取頻度が高いこと,1日3回食べること,遅い夕食の摂取頻度が低いことが関連していた.