2012 年 2012 巻 63 号 p. 181-183
ミカンキイロアザミウマに対して,昆虫病原糸状菌Metarhizium anisopliae 菌粒剤を土壌に処理した場合の防除効果を施設栽培のナス圃場で検討した.Metarhizium anisopliae 菌粒剤をナスの株元に処理した場合,ミカンキイロアザミウマ密度の抑制効果は遅効的に現れ,処理初期の効果は低かったが,処理23 日後はベンフラカルブまたはジノテフランの各粒剤の定植時処理に比べて効果は高かった.また,Metarhizium anisopliae 菌粒剤の処理にベンフラカルブまたはジノテフランの各粒剤の定植時処理を組み合わせると,菌粒剤の効果がやや低かった栽培初期の密度抑制効果を補うことができた.