2012 年 2012 巻 63 号 p. 74-77
北海道十勝地方のナガイモほ場において,採種体系別にヤマノイモえそモザイク病の発生状況を調査した.その結果,いずれの採種体系とも,採種ほにおいて潜伏感染が起きていた.しかしながら,一般ほにおけるウイルス保毒種いもの混入割合を示す7 月末~8 月上旬の発病株率は,採種体系により差が認められた.発病株率が最も低かった採種体系は,アブラムシ防除および発病株の抜き取り処分を実施し,一般ほから採種ほを隔離して栽培する体系であった.また,潜伏感染は,一般ほに持ち込まれる保毒種いものうちの大きな割合を占め,抜き取り処分ができないことから,本病の発生を抑制するには,採種ほへの感染圧を高めないよう,採種ほにおいてアブラムシ類の防除と発病株の抜き取りを実施することに加え,保毒源が多い一般ほから採種ほを隔離することが重要と考えられた.