2016 年 2016 巻 67 号 p. 108-111
貯蔵中に腐敗することが問題となるタマネギ灰色腐敗病について,圃場で感染しやすい生育ステージを明らかにするため,立毛中の異なる時期に灰色腐敗病菌を噴霧接種して貯蔵中の発病を調査した.その結果,球肥大開始期~倒伏期に接種すると,発病球が他の接種時期に比べて多くなった.さらに,このステージは降雨の多少に影響を受けにくいことが示唆された.以上のことから,タマネギは,防除に重点の置かれている時期より早い球肥大開始期~倒伏期に灰色腐敗病に感染しやすいと考えられた.