北日本病害虫研究会報
Online ISSN : 2185-4114
Print ISSN : 0368-623X
ISSN-L : 0368-623X
報文
テンサイ西部萎黄病の発生生態と発病抑制方法 2 テンサイ西部萎黄病の発生初期の特徴および感染時期と収量の関係
三宅 規文安岡 眞二上田 重文
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 2017 巻 68 号 p. 185-189

詳細
抄録

テンサイ西部萎黄病の初期発病は6月下旬に「スポット型」となり,この理由は本病が5月下旬までに 感染した場合には感染時期にかかわらず一律で同一時期に発病するためと考えられた.接種試験の結果, 病原ウイルスBeet western yellows virusは,その感染時期によって発病までの日数が異なり,5月下旬までに感染した個体では感染時期に限らず6月20日頃に発病した.本病が5月下旬以降に感染した場合の初発は19~28日後に確認されたが,初期症状は葉先がわずかに黄化する程度のため間近で観察しても確認が困難だったことから,自然発生条件下で達観調査した場合の発病確認は,5月下旬以降に感染した株では30~35日後になると考えられた.感染時期と収量の関係を調査した結果,4月から7月に接種した処理区ではおおむね30%,最大で35%の糖量の減少が確認された.発生ほ場周辺の植物を調査した結果,4科6種でBWYVの感染が確認され,既報と併せると寄主範囲が広範囲に及ぶことから,テンサイほ場周辺 の罹病性植物を除去することにより本病の発生を抑制することは困難と考えられた.

著者関連情報
© 2017 北日本病害虫研究会
前の記事 次の記事
feedback
Top