日本航空宇宙学会誌
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特集 安全・安心な社会の実現に向けて~航空宇宙分野の更なる貢献のために~ 第5回
通信衛星「きずな」の大規模災害時の回線提供における期待と課題
越川 尚清阿世知 裕一朴澤 佐智子
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2016 年 64 巻 5 号 p. 140-143

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抄録
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は,超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)を使用し,東日本大震災において通信途絶した災害対策本部と被災地の現地対策本部との間にテレビ会議やインターネット通信環境等の非常時情報伝達手段を提供した.その活動で災害医療関係における非常時情報伝達手段のニーズが非常に高いことを認識した.震災後JAXAは災害医療センター・DMAT事務局や日本医師会と,大規模災害時の災害医療における「きずな」防災利用実証実験に関する協定を結び,高速通信衛星の災害医療への適合性等を検討してきた.その考え方や成果,今後の課題について示す.
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© 2016 一般社団法人 日本航空宇宙学会
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