経済成長著しいアジア諸国を中心に航空需要が増加し,2030年には世界の航空交通量が現在のおよそ2倍になると予想されている.運航数の増加は旅客の利便性向上へとつながるが,他方,事故率の増加,空港の容量不足が懸念される.そこで,2003年にICAO(International Civil Aviation Organization)より将来の航空機運用における「グローバルATM(Air Traffic Management)運用概念」が提唱された.この提言を契機として,我が国でも,国土交通省が中心となり,「CARATS(Collaborative Actions for Renovation of Air Traffic Systems)」が開始された.DREAMSプロジェクトは,CARATSの施策の中でも目標への貢献度の大きい進入着陸フェーズに係る施策を選び,それらを技術分野にブレークダウンして5分野の技術とし,技術目標を定めて研究開発を行うことで,全体としてCARATSの目標に貢献するものである.