日本航空宇宙学会誌
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特集 超軽量宇宙展開構造物 第4回
宇宙インフレータブル構造技術―月や惑星へ活躍のフィールドをもとめて―
角田 博明
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2017 年 65 巻 2 号 p. 36-43

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抄録

宇宙インフレータブル構造技術の第2回では,アンテナや反射鏡以外の応用事例とそれらに使える要素技術について紹介し,将来の研究開発に向けた技術的な課題を展望する.まず最初に,月や惑星の探査におけるローバーと,火星のような気体を有する環境で飛ばす航空機について述べる.特に低コスト化が強く求められるこれらのミッションにおいて,インフレータブル構造は極めて有効な選択肢になりうる.大きく軽い構造体は,地球や火星の大気での減速の手段としても有効であり,減速機についての研究開発も行われている.また,将来の宇宙空間や月・惑星における有人活動のための拠点としての居住施設への応用も考えられている.このような分野における民間企業の活発な活動も増えてきており,宇宙利用の新しい展開にも期待が持たれている.本稿では最後に,今後の技術課題を述べることで,将来この分野における研究開発が一層活発になることを期待したい.

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© 2017 一般社団法人 日本航空宇宙学会
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