2021 年 69 巻 8 号 p. 252-257
衛星通信は災害時等の緊急時の有効な通信手段として注目されている.情報通信研究機構(NICT)では超高速インターネット衛星きずな(WINDS)を自動追尾するアンテナシステムを搭載した小型車載局を開発し,移動しながら衛星回線を構築できるようになった.電波伝搬環境を把握することは通信システムを構築するうえで重要であり,開発した小型車載局を用いることで移動しながらの伝搬測定が可能となった.本稿では南海トラフ地震を想定し,四国,近畿地方,九州地方,西日本日本海沿岸地方において高速移動環境下でのKa帯衛星通信における電波伝搬測定及び伝送特性測定実験を行った結果,並びに衛星-地球局間に存在する遮蔽物の影響について検討した結果について報告する.