北関東医学
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症例報告
原発性肺癌に対して胸腔鏡下(完全鏡視下)気管支形成術による根治術を行った1例
上吉原 光宏井貝 仁松浦 奈都美吉川 良平大沢 郁矢澤 友弘
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2019 年 69 巻 3 号 p. 249-254

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抄録

原発性肺癌に対して胸腔鏡下(完全鏡視下)に気管支形成術を併用した右下葉切除リンパ節郭清を行い,低侵襲かつ肺機能温存という点で有用と思われたため報告する.患者は70代男性.他疾患精査中に胸部異常陰影を指摘され当科へ紹介された.諸検査にて原発性肺癌が疑われ,胸腔鏡下手術による一期的診断・治療の方針となった.硬膜外カテーテルを留置せず全身麻酔下で胸腔鏡(4ポート)手術を開始した.術中迅速病理診断で悪性細胞を確認してから肺動静脈を切離した.腫瘍が下葉支根部まで浸潤していたため中間気管支幹を刳り抜くように切除し右下葉を摘出した.迅速病理診断で切除断端に悪性細胞がないことを確認後,3-0吸収性モノフィラメントで中間気管支幹と中葉支の吻合を行い,右下葉楔状(deep wedge)切除リンパ節郭清・気管支形成術を完遂した.術後病理病期は扁平上皮癌,pT1cN0M0,stage IA3,完全切除であった.術後気管支鏡で吻合部粘膜に異常所見なく退院した.

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