北関東医学
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原著
正弦波状周期運動における体動補正の最適フレーム加算条件:
ファントム実験による検討
星野 洋満, 佐藤 鈴絵
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2026 年 76 巻 2 号 p. 137-145

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抄録

背景・目的:小児核医学検査における体動は呼吸や不随意運動により正弦波状の周期的パターンを示すことが多い.正弦波運動では中央で速く端で遅いという速度の不均一性があり,画像に特有の歪みを生じる.本研究では,正弦波状周期運動に対するフレーム間位置合わせに基づく体動補正の最適フレーム加算条件を,球体の楕円率および重心位置の安定性を指標として検討した.

方 法:NEMA IEC bodyファントム(球体直径37 mm)を正弦波状に周期運動させ(25, 30, 40, 60 beats per minute(BPM)),ダイナミック収集(1秒/フレーム,600フレーム)を行った.静止画像をリファレンスとし,各運動速度において異なるフレーム加算数(2~30フレーム)で体動補正を適用した.楕円率(運動方向FWHM/垂直方向FWHM)および重心位置シフトを算出し,両者を統合した総合評価指標(FOM)により最適条件を判定した.

結 果:運動により球体は運動方向に伸長し,楕円率は静止時1.08から運動時約2.0へ増大した.FOMに基づく最適条件は,40 BPMで3フレーム加算(楕円率1.92→1.47,改善率23%),60 BPMで5フレーム加算(改善率9%),25 BPMで15フレーム加算(改善率20%),30 BPMで10フレーム加算であった.一方,2フレーム加算では60 BPMで楕円率が3.55まで悪化し重心位置が16.9ピクセルシフトする誤動作が認められ,40 BPMでも位置シフト4.2ピクセルの誤補正が生じた.

結 語:体動補正の最適フレーム加算条件は運動速度に依存する.2フレーム加算はいずれの速度でもS/N比不足による誤補正のリスクが高く,推奨されない.体動補正の評価には楕円率に加えて位置安定性の評価が不可欠である.

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