2026 年 76 巻 3 号 p. 243-250
背景・目的:終末期患者における血液培養(血培)検査の臨床的意義は十分に検討されていない.緩和ケアチーム介入患者における血培検査の実施状況と,死亡前30日以内の陽性率,抗菌薬使用および予後との関連を検討した.
対象と方法:対象は2023年10月から2025年9月までに血培検査が実施された当院入院患者.介入の有無で陽性率を比較し,死亡前30日以内の症例について陽性率,抗菌薬使用,生存期間を解析した.
結 果:血培検査は18,222セット実施され,陽性率は介入群14.2%,非介入群13.0%で有意差はなかった.死亡前30日以内の陽性率は23.9%であった.抗菌薬は78%に投与され,陰性群では中止が多く,生存期間に有意差はなかった.
結 語:終末期患者でも血培陽性例は一定割合存在し,陰性結果は抗菌薬中止と関連する可能性が示唆された.血培検査は終末期医療における抗菌薬適正使用や治療方針決定に寄与し得る.