抄録
都市環境において鉱物は,様々な場所で活用されている.一方で,それらの人為的に用いられる鉱物が都市環境に拡散すると,汚染現象として認識される.特に,様々な目的で用いられる鉱物の多くは,金属元素を含み,都市環境における金属汚染原因物質の主要な要因として考えられている.本研究は,神戸市国道43号線道路粉塵中でTi汚染を確認し,その高濃度の原因を,X線回折装置や個別粒子分析を基にした統計学的手法を用いて鉱物粒子Ilmeniteと特定した。また,その化学的,形態的特徴を基に,その起源が人為由来であると推察し,都市環境において鉱物粒子が引き起こした汚染現象の数少ない調査報告例を示す.