抄録
ビグアニド基を有するキトサンの合成を, a) 溶融法, b) 金属塩法, およびc) グアニル-O-メチルイン尿素 (GOMe) 法を用いて行った. キトサン塩酸塩とジシアンジアミドを高温加熱した前2者のでは, 置換率 (DS) は30%以上になったが分子量は低下した. 一方, アルカリ処理キトサンとGOMe塩酸塩を室温で反応した場合は, DS約20%で高分子量を保持した生成物が得られた. 多含窒素官能基含むこれら誘導体は, 酸性水溶液中で電解質的粘度挙動を呈した. キトサンビグアニドの金属イオン吸着能は, Zn (II) <Ni (II) 《Cu (II) の順に増大し, Cd (II) やHg (II) にも局い吸着率を不した. さらに, カオリンおよび活性白土懸濁液に対する凝集作用を調べた結果, キ トサンへのビグアニド基の導入による凝集能の向上が認められた.