本研究は直前の話題との関連性から初対面以降の会話における話題選択を分析したものである。分析の結果、⑴話題選択の型について、初対面会話で最も多いのは「A-1 新出型」であり、次に多いのは「B-2 派生型」であった。2回目以降の会話では「A-1 新出型」が減少し、「A-2 文脈無関連の再生型」が多く使用されるようになった。⑵話題選択の型と話題の種類とのつながりについて、初対面会話では話題選択の型に関係なく、どれも三牧(1999)の話題選択肢リストに当てはまる話題が多く選択されている。一方、2回目以降の会話では話題選択の多様性を示している。そして、プライバシーにかかわる話題の多くが「B-2 派生型」か「A-1 新出型」により導入される傾向がある。