熊本県理学療法アドバンス
Online ISSN : 2759-3096
当院における 大腿骨近位部骨折患者への術後歩行導入に影響する遅延因子の検討
工藤 あかり松下 大輝今村 友則岸本 稔長福 武志
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2024 年 1 巻 p. 18-

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抄録

【目的】 歩行能力の向上には術後早期より歩行を導入し獲得することが重要と考えられるが,歩行導入における因子検討は調べる限り見当たらない.本研究では,歩行導入における遅延因子を検討した. 【方法】 歩行導入までの日数の平均を算出し,日数が早かった群を歩行早期導入群,遅延した群を歩行遅延群に分け,群間比較,多重ロジスティック回帰分析を用いて歩行遅延因子を後方視的に調査した. 【結果】 群間比較は歩行遅延群において術後ヘモグロビン値(以下,術後Hb値)が有意に低値であった.多重ロジスティック回帰分析は合併症の有無,年齢が遅延因子として有意な影響を認めた. 【結語】 歩行遅延群において大腿骨転子部骨折の割合が多いことが出血量に反映し,術後Hb値が有意に低値を示したと考える.また,合併症の有無,年齢が遅延因子に影響した要因として,歩行遅延群の方が合併症を発症した割合が多く,加齢による合併症の発症が歩行導入に影響を与えたのではないかと考える.

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