2016 年 2016 巻 63 号 p. 38-40
ナシ (Pyrus pyrifolia var. culta) 樹体内におけるナシ萎縮病菌Fomitiporia torreyaeによる腐朽の伸長状況を明らかにするため,時期及び枝齢を変えた接種試験を行った。異なる時期にナシ萎縮病菌をナシ新梢に接種した結果,腐朽の伸長は7月が,11月,翌年4月より長かった。また,異なる齢の枝に接種した結果,腐朽は6~8年枝における伸長が最も長く,次いで5年枝,1~4年枝の順であった。ナシ枝にナシ萎縮病菌を接種した場合,腐朽は樹皮から近い位置と比較して,より内部でよく伸長した。