主催: 日本理学療法士協会 九州ブロック会
会議名: 九州理学療法士学術大会2021 from SASEBO,長崎
回次: 1
開催地: 長崎
開催日: 2021/10/16 - 2021/10/17
p. 40
【目的】
近年、骨粗鬆症に対する治療の必要性が認識されるようになり、我々理学療法士もより効果的な運動指導が求められている。当院は、骨粗鬆症に対する治療を急性期から外来まで積極的に行う一般病院であり、2017 年10 月より骨粗鬆症に対する予防的取り組みとして「こつこつ健康教室」を院内で開始した。そこで今回、骨粗鬆症の啓蒙活動における効果的な運動指導を検討することを目的に、教室に参加した前期高齢者の骨折の有無と身体機能について調査した。
【対象と方法】
2017 年10 月~ 2019 年11 月までに当院で開催したコツコツ健康教室は15 回、参加者は171 例(女性143 例、男性28 例)であった。啓蒙活動における指導方法を調査するために、対象者を前期高齢者の女性47 例とし骨折あり群(以下、F 群)と骨折なし群(以下、N 群)の2 群に分け各項目を後ろ向きに比較した。検討項目は年齢、身長、体重、BMI、右握力、FRAX の骨粗鬆症リスク率とした。統計学的手法には順位検定二標本t検定を用い、有意水準を5%未満とした。
【結果】
骨折の有無の結果は、F 群13 例(27.7%)、N 群34 例(72.3%)であった。項目別の比較では、年齢はF 群68.9 ± 2.1 歳、N 群68.9 ± 2.5歳、身長はF 群151.1 ± 6.7 ㎝、N 群152.0 ± 5.9 ㎝、体重はF 群48.5 ± 5.8kg、N 群54.9 ± 7.9kg(P
【倫理的配慮,説明と同意】
本研究は当院倫理委員会の了承を得て、ヘルシンキ宣言に基づいて実施した。利益相反はありません。